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宗谷GT(10)

2012年 08月01日 22:26 (水)

第5日
糠平湖~三国峠~美瑛~上富良野(泊)

 本日は走りはひとまずお休み。タウシュベツ橋梁の見学に午前中を割くことにした。老朽化が激しく、必ずしも次回見られる風景とは限らないため、見られるうちに見ておこうと思ったのだ。橋まで行ける林道は事故多発のため許可制になっている。許可は取れるのだけれど、SLKじゃちょっと行く気がしないので、地元NPO主催のツアーに参加した。いろいろな説明も聞けるから、参加料3000円でもその価値はありそうだ。

 なお、夏季の橋は水没期であり、それでもいいかと念を押された。時々、行ったのに見られないとクレームを付ける人がいるそうだ。こちらは承知の上なので、もちろん了承した。

 朝5時からの早朝ツアーもあって、それに参加すればかなり有効に時間を使えたのだけど、この時期ガイド役を引き受けてくれるNPOの人たちが別件で忙しすぎて、ツアー自体が計画されていなかった。なので、午前9時からの通常ツアーに参加することにしたため、宿でゆっくりして集合場所へ(宿から徒歩1分)。この日の参加者は私一人なので、エキストラコストがかかり、4000円だった。しかし、考えようによっては貸切なので、相当中身が濃くてかえってよかったかもしれない。

 

 この橋梁がなぜ水没するのか、疑問だった。そもそも水没するようなところに橋を架けるのかと。少々考えれば当然なのだが、この橋梁はダムができた時点で水没するのが想定されており、線路が付け替えられていたということがわかって納得。地元の八ッ場ダムと吾妻線の関係も似たような状況だ。

 ゲートを開けて林道を4kmほど進むと、橋梁への入り口がある。そこから徒歩で橋の袂まで向かう。道路のようになっているけど、これは見学のために道路にしたわけではなく、もともと線路があった場所である。先は木がなくなっていて明るくなっており、その先にタウシュベツ橋梁がある。

 倒壊の恐れがあるので、橋の上に上がることはできない。しかし、間近まで行って橋梁に触れることはできる。ただ、本当に橋梁は脆くなっていて、力を入れるとポロポロ崩れる。水没していてあまり高さを感じないけれど、本来なら10mほどの高さの橋梁であり、渇水期には高所恐怖症の人は厳しいみたいだ。水没していると、橋に傾斜があることがはっきりと分かる。これは、当初からそうした設計であり、崩れてそうなったわけではない。勾配がきつい場所に作られた鉄道であることがよくわかる。

 橋梁の現れ方は湖の水位によって決まり、その水位はその年の雪や雨量によって決まるのが通例である。しかし、今年はこれに電力事情が加わったようだ。糠平湖は人造湖であり、その水は発電に利用されている。北海道の場合、電力需要のピークは冬季であり、その時に発電(放水)して、水を使い切る。今年からは泊原発が停止している影響で、この時期にも発電せざるを得ない状況らしい。なので、先週よりも水位が下がっていて、橋もちょっとだけ多く見えたとガイドさんが言っていた。

 観光客は橋の見え加減に一喜一憂するけど、実際はもっと現実的な話であることがわかった。その他にも、ダムの所有者である電源開発機構の本音や、文化財指定に関することなど、いろいろ面白い話が聞けた。

 タウシュベツ橋梁が他の橋に比べてボロボロになっているのは、古いというのもあるけど、水没することが大きい。水没しない他の橋は今でも渡ることができ、遊歩道の一部になっているものもある。上の写真は別の橋であるり、その差は一目瞭然だろう。

 水没だけならまだしも、それが凍るため、氷によって外部から削られ、さらには中に染み込んだ水が凍ることで膨張して、内部からも破壊されるという二重の責め苦によって浸食が激しいのだ。しかも、今では考えられないことに、橋脚部にいたっては無筋であるという。これは、いつ倒壊してもおかしくない。

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テーマ : ツーリングレポート
ジャンル : 車・バイク

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